Chipscat Studio は、2018年設立の台湾の動画編集・ポストプロダクションスタジオです。撮影は行わず、編集とポストプロダクションを専門とし、繁体字中国語の字幕・テロップの制作や、ほかの言語の字幕にも対応しています。字幕制作を依頼・外注するときは、最初にいくつかのことを決めておくと、お見積りが早く進み、修正のやり取りも少なくなります。このページでは、多言語字幕や繁体字字幕を依頼する前に決めておきたい項目を、順番に説明します。
1. 焼き付け字幕か、字幕ファイル(SRT)か
字幕の納品方法は、大きく分けて2つあります。映像に文字を重ねて書き出す「焼き付け字幕」と、文字と表示時間だけを別のファイルにした「字幕ファイル(SRT など)」です。
| 項目 | 焼き付け字幕 | 字幕ファイル(SRT) |
|---|---|---|
| 表示 | どの環境でも常に表示される | 視聴者がオン・オフや言語を切り替えられる(YouTube など) |
| デザイン | フォント、色、位置を自由に決められる | 見た目は再生するサービス側の表示に従う |
| 修正 | 文字を直すには動画を書き出し直す | ファイルを差し替えるだけで直せる |
| 多言語 | 言語ごとに動画ファイルが1本ずつ必要 | 1本の動画に複数言語のファイルを追加できる |
| 向いている用途 | SNS 広告、ショート動画、イベントでの上映 | YouTube、オンライン講座、社内向けの動画 |
SNS によっては字幕ファイルを読み込めない場合もあるため、公開先を先に決めておくと選びやすくなります。両方を同時にご依頼いただくこともできます。たとえば、YouTube の本編には SRT、SNS 用の短尺版には焼き付け、という使い分けです。
2. 読みやすさ:1行の文字数と表示時間
字幕は、内容が正しくても読み切れなければ伝わりません。言語ごとに、読みやすい長さの一般的な目安があります。
- 日本語:1秒あたり4文字程度、1行13〜16文字程度、2行までがよく使われる目安です。
- 繁体字中国語:台湾の動画では字幕を1行に収めることが多く、句読点を使わずにスペースで区切る書き方がよく見られます。長い文は、意味の切れ目で次の字幕に分けます。
- 英語:1行40文字前後、2行までを目安にすることが多いです。
話すスピードが速い動画では、話した言葉をすべて字幕にすると読み切れないことがあります。発言をそのまま文字にするか、読みやすさを優先して要点をまとめるかを、最初に決めておいてください。
縦型のショート動画は画面の幅が狭く、画面の下や右側にアプリのボタンや説明文が重なります。横型より1行を短くし、隠れない位置に字幕を置く必要があります。
3. 翻訳は誰が用意するか
多言語字幕では、まず翻訳文を誰が用意するかを決めます。主に次の3つのパターンがあります。
- 訳文を御社で用意する:社内のご担当者や翻訳会社が作った訳文をお送りいただき、当スタジオがタイミング合わせ、改行、デザイン、書き出しを行います。訳文は、動画の流れに沿って場面や時間のメモが付いていると作業がスムーズです。
- 翻訳もあわせて相談したい:翻訳が必要な場合は、内容を確認してご案内します。
- 話している言語と同じ言語の字幕だけ:原稿(台本や文字起こし)があれば、それをもとに字幕を作ります。原稿がない場合は、内容を確認してご案内します。
どのパターンでも、元の言語の原稿を確定させてから翻訳に進むと、訳文の作り直しを減らせます。また、医療、法律、金融、商品の効能などに関わる表現は、訳文の内容を御社でご確認ください。当スタジオは法律の助言は行っていません。
4. 用語リストを用意する
同じ言葉が場面によって違う訳になると、視聴者が混乱します。字幕制作の前に、表記を統一したい言葉を一覧にしておくと、確認の手間を減らせます。
用語リストに入れるもの
- 会社名・ブランド名(英語表記のまま使うか、現地の表記にするか)
- 商品名・サービス名
- 登場する人の名前と肩書き
- 業界の専門用語と、社内で決まっている訳語
- 数字・単位・日付の書き方(半角か全角か、桁区切りの有無)
- 字幕にしない言葉(口ぐせ、言い直しなど)
用語リストの例
Excel や Google スプレッドシートで、次のような3列の表があれば十分です。
| 元の言葉 | 字幕での表記 | メモ |
|---|---|---|
| 会社名 | 英語表記(例:ABC Co., Ltd.)で統一 | ロゴと同じ書き方にする |
| 商品名 | 台湾で販売している名称 | 現地のパッケージと合わせる |
| 登場人物の名前 | 名前と肩書き | 肩書きは最初に出るときだけ付ける |
| 業界の専門用語 | 社内で決まっている訳語 | 決まった訳語がない場合はその旨を書く |
繁体字中国語の場合、同じ意味の言葉でも、中国大陸と台湾で使う単語が違うことがあります。簡体字の訳文を機械的に繁体字へ変換しただけでは、台湾の視聴者にとって自然な表現にならない場合があるため、台湾向けの動画では用語リストの段階で確認しておくと安心です。
5. 人名・数字・固有名詞を確認する
字幕の誤りの中でも目立ちやすいのが、人名や数字の間違いです。初稿を確認するときは、次の項目を中心にご覧ください。
- 人名の表記と肩書き
- 会社名・商品名・地名
- 数字(仕様、日付、時刻、電話番号、URL など)
- 単位(cm、kg など)や記号
- 映像の中の文字(看板、スライド、パッケージ)と字幕の表記が合っているか
修正点は、動画の時間(例:1:25)と正しい表記をセットにして、一度にまとめてお送りいただくとスムーズです。初稿のあと、軽微な修正を1回無料で承ります(範囲はお見積書に記載のとおり)。
6. 字幕とテロップ、どこまで依頼するか
話している内容を文字にした「字幕」と、強調や補足のために入れる「テロップ」は、作業の量が違います。シンプルな字幕は位置や書式が固定ですが、バラエティ番組のような装飾テロップは、場面ごとに文字の大きさや色、動きを付けるため、手間が大きくなります。どちらが必要か、あるいは両方かを、参考動画とあわせてお知らせください。制作例は字幕・テロップの制作実績(英語ページ)でご覧いただけます。
字幕制作の費用(お見積り)が決まる要素
字幕制作を外注するときは、単価や費用も気になるところです。字幕は動画によって作業量が大きく変わるため、当スタジオでは固定の単価ではなく、内容を確認してからお見積りしています。お見積りに関わるのは、主に次の項目です。
- 動画の長さと本数
- 話す量(同じ長さでも、話し続ける動画は字幕の量が多くなります)
- 原稿や訳文があるかどうか
- 翻訳が必要かどうか
- 言語の数
- 焼き付け、SRT、またはその両方
- シンプルな字幕か、装飾テロップか
- 横型・縦型など、書き出す版の数
- 専門用語の多さ
- 納期
ご依頼の前に準備するもの
- 動画ファイル(Google ドライブなどの共有リンク。手順は動画素材の送り方をご覧ください)
- 原稿や訳文(ある場合)
- 用語リスト
- 字幕のスタイルの参考(スクリーンショットや動画のリンク)
- 必要な言語と納品形式(焼き付け、SRT、または両方)
わかる範囲で結構ですので、上の内容をお送りください。48時間以内に対応できるかどうかをお知らせし、対応可能な場合はお見積書をお送りします。ご検討のうえ、ご依頼いただくかどうかお決めください。
よくある質問
字幕制作のお見積りはどのように決まりますか?
動画の長さや話す量、言語の数、翻訳の有無、焼き付けか SRT か、テロップの装飾、納期によって作業量が変わるため、動画の内容を確認してからお見積りします。動画(または一部)と必要な言語・形式をお知らせいただければ、48時間以内に対応できるかどうかをお知らせし、対応可能な場合はお見積書をお送りします。
日本語の動画に、繁体字中国語の字幕を付けられますか?
繁体字中国語の字幕制作に対応しています。中国語の訳文をご用意いただける場合は、その訳文をもとに字幕を作成します。日本語から中国語への翻訳が必要な場合は、内容を確認してご案内します。台湾の視聴者向けの版づくりについては台湾向け動画ローカライズをご覧ください。
編集済みの動画に、字幕だけを入れてもらえますか?
はい、字幕だけのご依頼も承っています。完成した動画ファイルと、原稿や訳文があればあわせてお送りください。
SRT と焼き付けの両方で納品してもらえますか?
はい、両方の形式で納品できます。公開先ごとに使い分けたい場合は、どの動画をどの形式にするかをお知らせください。
制作期間はどのくらいですか?
動画の長さと言語の数によって変わります。お見積書と一緒に、おおよその制作期間をお知らせします。公開日が決まっている場合は、最初にお知らせください。
ご依頼フォームは中国語表示ですが、日本語や英語で記入できます。LINE やメールでのお問い合わせも日本語で大丈夫です。返信は中国語(繁体字)または英語になります。

